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HDD(ハードディスクドライブ)障害に関して
CAD製品で図面ファイルが読み込みできないというお問合せをいただくことがあります。
調査のためにお客様より図面ファイルをお預かりして確認を行いますが、多くの場合、図面ファイルが破損してしまっているためにCAD製品では読み込めない状態になっております。
図面ファイルの破損には様々な要因が考えられますが、HDD(ハードディスクドライブ)の故障もその要因の一つです。
HDDは故障しやすい部品ですが、故障に気づかずに障害のあるHDDをお使いになられているようです。
HDD障害が発生する原因とHDD障害の有無の確認方法を紹介いたしますので、参考にしてください。
HDD障害の主な原因としては、下記の項目が挙げられます。
■強制電源断(停電や強制終了など)
■衝撃
■熱
■埃や塵
■磁気
■静電気
■結露
■電源不良
■経年劣化
HDDは磁気ディスクにデータを書き込んでいますが、この磁気ディスク上のデータが書き込まれる部分のことを『セクター』と言います。
ひとつのHDDはたくさんのセクターで構成されていますが、上記のような原因でセクターが物理的に破損するとそこはデータの読み書きが正常に出来ない『不良セクター』と成ります。
不良セクターが発生してもHDDは直ちに使えなくなるのではなく、ある一定の許容範囲であれば動作するように作られています。
しかし、このためにかえって障害の発生に気づかずに使い続けてしまうことがあるようです。
以下に紹介する方法でHDD内の不良セクターの有無やその他の動作エラーを確認することができます。
@イベントビューアー
HDDでエラーが発生している場合にはログが記録され、そのログはイベントビューアーで確認することができます。
イベントビューアーを開くには
1. [スタート]ボタンを右クリックし、[コンピューターの管理]をクリックします。
2. [システムツール]内の[イベントビューアー]をダブルクリックします。
HDDでエラーが発生している場合、
[イベントビューアー]の[Windowsログ]−[システム]のログの一覧内で[ソース]が「disk」の項目に
「デバイス(〜)に不良ブロックがあります。」等の内容が記されたエラーログを確認することができます。
Aチェックディスク
Windowsのチェックディスクコマンドで不良セクターの有無を確認することができます。
コマンドプロンプトでチェックディスクコマンドを実行します。
コマンドプロンプトを開くには
1. [スタート]ボタンをクリックし、[Windowsシステムツール]をクリックします。
2. [Windowsシステムツール]内の[コマンドプロンプト]を右クリックします。
3. [その他]-[管理者として実行]をクリックします。
コマンドプロンプトで「chkdsk△c:」(Cドライブを検査する場合、△は半角スペース)と入力して、チェックディスクコマンドを実行します。
検査結果が表示されますので確認してください。
「○ KB : 不良セクター」と表示される箇所で、不良セクターの有無が確認できます。
※チェックディスクはディスクのプロパティからも実行することができます。
1. [スタート]ボタンを右クリックし、[エクスプローラー]をクリックします。
2. チェック対象のディスクを右クリックし、[プロパティ]をクリックします。
3. プロパティ画面の[ツール]タブをクリックし、[エラーチェック]の[チェック]ボタンをクリックします。
BS.M.A.R.T.
「S.M.A.R.T.(Self-Monitoring, Analysis and Reporting Technology)」とは、HDDに搭載されている自己診断機能です。
この機能により、HDDの状態(温度、読み取りエラーの発生率、不良セクターの状況など)を確認することができるため、障害の発見や故障の予測などが行えます。
S.M.A.R.T.の情報はHDDメーカーが提供しているツールや、フリーウェアの診断ソフト等を用いて取得することができます。
※操作手順は、「Windows 10」の場合で説明しています。
※@〜Bの各項目の操作につきましては、操作方法をご確認の上、お客様の責任で行って下さい。障害等が発生いたしましても、サポート、補償等はいたしかねます。
今は問題なくパソコンがお使いいただける状態であっても突然故障することもありますし、故障に気づかずに使い続けてしまう可能性もあります。
大切な図面ファイルを失わないために、定期的なデータのバックアップとHDDの状態確認をお勧めします。
万一HDDに障害が発見された場合は状況によって対応が異なりますので、詳細はHDDのメーカーや購入店などにご相談ください。